


選書
ブックハウスひびうた
村田奈穂
●プロフィール
1986年三重県久居市(現・津市)生まれ。大学卒業後医療事務等を経て2019年より合同会社おうばいとうり入社。私設図書館まちライブラリー@ひびうた文庫の管理等を務める。2021年4月本屋ブックハウスひびうた開店時管理者に就任。「小さな声が聞こえる本屋」をコンセプトに、独立系出版社の出版物を主体とした書籍を販売している。読書会「ひびうた大学文学部」、「戯曲を読む会」等主宰。
●メッセージ
この度HIBIUTA AND CONMPANYの「物語を知る書棚」づくりに携わることになりました。2021年4月に「思いがけず本屋」になってから一年半、右も左もわからないまま、なんとか本のすばらしさを伝えたいとひたすら走ってきた中で、このプロジェクトに参加させていただけることをありがたく幸せに思います。「物語」には、今まで生きてきた人間の涙や笑いがぎゅっと詰まっています。もう嫌だ、どうやって生きていったらいいかわからないというときに、今まで語られてきた物語の中に味方になってくれるものが必ずいるはずです。そんな物語に出会える場所、そしてその物語に出会えた喜びを分かち合える場所をつくることができれば嬉しいです。尊敬する先輩の散策舎さん、金青堂さんと一緒に、町のみなさんに必要とされる場所をつくっていきたいです。



ブックコーディネーター
本屋・散策舎
加藤優
●プロフィール
1991年名古屋生まれ。皇學館大学文学部卒。街の本屋でのアルバイトから大型複合店の裏方まで、さまざまな書店経験を積みながら、2017年に伊勢外宮前にて本屋・散策舎をオープン。自店の運営のほか、カフェや美容室さんでの委託販売、ホテルに置く本の選書、企業のライブラリーづくりなども手がける。日々を確かに歩むための本屋を、これからも続けていこうと活動中。
●メッセージ
本が静かに人を待ち、人が本に出会いにいく。その橋渡しをする本屋という仕事を、いろいろな形で続けてきて14年が経ちました。今回ブックハウスひびうたさんと共に本屋をつくることになり、これまで以上にわくわくしています。一冊の本が生まれるとき、そこには書かれて編まれるまでの、多くの物語が織りこまれています。一冊の本が読まれるとき、そこでは読む人の想像力によって、また新たな物語が生み出されます。そうして遥か昔から現代まで私たちが、想いを言葉にすることで物語を紡ぎつづけてきたことを考えれば、様々な「違い」に文化という橋をかけてわかち合いの共有地をつくろうとするとき、そこに「物語を知る書棚」があることは寧ろ必然なのかもしれません。HIBIUTA AND COMPANYは、物語のはじまる場所になる。もうすでに、そんな気がしています。